【通勤と読書 Vol.002】自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術

読書

年末で仕事が忙しくなり、精神面での疲れを少し感じ始めたため、メンタルケアの本を一冊読破した。「えっ 前の週はSFミリタリー小説(宇宙の戦士)を読んでたのに、なんでまた突然メンタルケアの本をチョイスしたの?」というごもっとなツッコミを頂きそうだが、一応の関連性はある。

今回読んだのは「自衛隊式のメンタルケア」の本だ。

自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術 (朝日新書)

著者は自衛隊のメンタル教官の方。自衛隊は原則として戦地に赴かないとはいえ、災害時には最前線で救助活動を行う。当然、任務は過酷だし、悲惨な場面に立ち会うことも多い。隊員たちにかかるストレスは相当なものだ。

そんな彼らのために考案されたメンタルケアの手法や考え方が、丁寧に分かりやすくまとめられている。

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心のダメージを決して甘く見てはいけない

皆さんの周りには、心の病で倒れてしまった友人や知人は居るだろうか?

僕の周りには、心に失調をきたして寝込んでしまった友人や同僚が何名かいる。皆、一様に真面目な人たちだ。そして例外なく全員が「自分の心の失調に気付かず、無理をし続けて、ある日、遂に動けなくなった」というパターンだったようだ。

一度負ったダメージはなかなか回復しない

一度メンタルに深いダメージを負ってしまうと、なかなか元に戻らない。僕の親しい友人も、何度も休職と復帰を繰り返して必死に元の生活を取り戻そうとしているが、もう何年間も苦しみ続けている。ストレスが加わった期間は1年ほどらしいのだが、その後、10年以上に渡ってダメージを残している。

僕自身は根がどこか不真面目な部分があり、楽観主義で物事を深刻に受け止め過ぎない性格のせいか、診断が出るほどのダメージを負ったことはない。ただ、そんな僕でも職場環境が合わずに非常に苦しんだ期間がある。その時は会社をしばしば休んだり、ご飯が美味しくなくなったり、コミュニケーションが煩わしくなるなど、危ない兆候が出ていた。僕の場合は幸運にも「もうダメだ」と思う寸前で環境が変わり危機を脱したのだが、あれは今思うと非常に危なかった。

メンタルのダメージは、周りの目から見えず、本人もどれほどのダメージを受けているのか判断しづらいため、危ないと思ったときにはもう既に深刻なダメージを受けている可能性があるのだ。

多少過敏なくらいでいい。メンタルにダメージが来ていると思ったら、すぐに対処させねばならない。

自衛隊の「70%の法則」

本書を読んで初めて知ったのだが、自衛隊のあらゆる火砲は本来の性能の70%で運用されているらしい。70%の力で運用する前提で、計画も練られる。(最も、これは各国の軍隊同様かもしれないが。ミリタリーマニアを自称しながら、実は知らない。ごめんなさい・・・。)

そしてもちろん、敵が攻めてきたときは100%、120%の力で全力で戦う。しかし、ずっと100%以上の使い方をしていると、火砲は壊れてしまう。だからこそ、100%以上の使い方をした後は火砲を休ませ、後方にて50%の運用を行うのだとか。

これは隊員たちも同様らしい。

例えば東日本大震災では、自衛隊員は昼夜を問わず救援活動に当たって多くの市民の命を救ってくれたが、同時に隊員のストレスはかつてないほど蓄積していた。そういった隊員たちが倒れ、自衛隊としての組織力が低下してしまわないよう、休暇取得や後方任務に就かせるなどのケアが施されたそうだ。

余談:自衛隊の思い出

僕はどっちかっていうとノンポリなほうで、あまり憲法とか政治のことには主義主張がないのだが、震災で陸上自衛隊に救われ、飢えていたところに食料まで貰ってしまった経験から、自衛隊の大ファンである。あの時の隊員さんたち、お名前も所属も伺えず、申し訳ない。お元気だろうか?

貰ったオニギリの味は生涯忘れない。隊員たちがよほど気合いを入れて握ったのか、ちょっと硬かったが、本当に美味かった。現代の日本で、腹が減って泣くレベルまで飢餓に追い込まれたのは、後にも先にも震災のときだけだ。

世間では憲法違反だとか何だとかで叩かれてることもあるけど、自衛隊は正真正銘の「国民を守ってくれる集団」だと、僕は思う。

仕事も私生活も「長期戦」

自衛隊の役目は「国土の防衛」であり、これはいかなる時にもパフォーマンスを落とすことが出来ない長期のミッションである。大規模な災害があったとはいえ、前述の通り組織の力を低下させるわけにはいかないのだ。

だが我々市民も、各々が長期のミッションを抱えているはずだ。家庭を持つサラリーマンであれば、一家の大黒柱として倒れるわけにはいかない。学生だって、学業を成就させるためには、やはり倒れることはできない。人生は誰もが長期戦。中断させるわけにはいかない。

だからこそ、本書で書かれている通り「普段は70%稼働。頑張るときは頑張るけど、その後は自分を休める」という、自衛隊のルールが応用できるのではないだろうか?

今年も残すところ10日あまり。

年の瀬は色々と忙しく、負担も大きい。終電帰りも立て続いている。

僕も年末年始はしっかり自分自身を充電させたい。

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